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《PASS便り》2023年5月号
PASSグループの進捗情報などをお届け。
毎月中旬発行。


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【ブログ企画】

《もしもこの条件で公演するなら?》
複数のお題を元に、どんな公演にするのか考えてみました。
お題は、別のグループから1つずつ貰いました。

今回は『Project-Pandora』です。


■Project-Pandoraのお題

・『鏡』
アイテムやモチーフとして世界観に合いそう。
大きさや用途が様々なので、どれをチョイスするのかも楽しみです。(表現集団ATP)

・キラキラ純愛サーカス団(SAY企画)

・凍結祭り
ツイッタートレンドから(しーゆーらいぶらりー)


■もし公演をするなら?

―公演タイトル
パンドラ童話集
『饗鏡雑技団(ミラクル・ミラー・フリークショー)』


―概要、あらすじ
 世界の端から端へ、世界を地下から空へ、
 どこにでも現れては、古今東西、摩訶不思議なものを見せてくれると噂される、それは饗鏡雑技団(ミラクル・ミラー・フリークショー)。

 団長は、薄い瞳の青年。

 相棒は、年老いたロバが一頭。

 団員の姿は、無し。

「さぁ、今宵はここにテントを建てよう」

 運良くか、運悪くか、人がいようがいるまいが、
 大小無数の鏡が宙に浮かび上がり、怪しげな光がテントを満たせば、今宵もフリークなショーが幕開く。

 飛び回る鳥獣、
 踊り出す貴婦人、
 火を噴く箱に、異形と奇形。

「どうして彼や彼女たちが鏡の中からでてくるのかって?」

 よろしい。
 知らざれば、語ってさしあげましょう。

「さてお好みは? 嵐の中でも消えぬ炎を鏡に閉じ込めた時のお話か、美しさを失うことを恐れ鏡へ逃げ込んだお姫様のお話か、それとも…ふむ、どうせなら始まりの始まりを知りたいと…」

 まぁいいでしょう。
 それもまた一鏡(いっきょう)。

「それでははじめましょう…今宵お届けしますは、この鏡演。キラキラと輝かしくも、青々と寒々しい、とあるお祭りのお話でございます」


〇演目例〇
『はじまりのものがたり』
 これは、フリークショーのはじまり。
 ある寒い地方でくらしていた少年と少女と、あと大勢の物語。
 池も川も空気も地面も、すべてが凍る日にとある村で行われるお祭り。
 長い冬に閉ざされる村で行われる、生きるためのお祭り。
 みんながみんな、おかしくなるためのお祭り。
 ヒロインは、一人の少女。
 主人公はあれとか、それとか、あいつとか、こいつとか…いっぱい!
 あと、ざこ(少年!)が一人。
 主人公たちは自分の物語(人生!)が終わらないように、ヒロインに手を伸ばす(物理的に!)。
 ざこはそれを嫌がった。だって、ほら、ね、理由はいわなくてもわかるでしょ?
 で、紆余曲折あって、ざこは手に入れた(何を?)。
 冬の神様の眷属…氷の神様のお友達、鏡の神様の贈り物を。
 そして、

 そして、お祭りは始まった。
 ざこによる…少女を助け出すためのお祭りが。
 ざこは優しかったから(本当かよ!)、鏡に主人公どもを閉じ込めていく。
 彼らが願ったように、その物語(人生!)が終わらぬように、閉じ込める。
 氷のように凍らせて、鏡の中に閉じ込めて、村から誰もいなくなって…いや、二人きり(少年と少女)になって、そして少女はいった。

「あなた、なんてことしでかしたの!? 返して! 私の、私の大好きな〇〇と××と▼▼と―」

 そして少女も固まった。
 いつの日か、
 いつの日か、
 きっと少女は少年にとってのヒロインになってくれると信じて。
 無数の主人公の中の一人じゃなくて、唯一の主人公だと言ってくれる日がくると信じて。


■コメント

〇Yunomi
 ひどい。
 最初、私がしいかに出したときの原案は『鏡に閉じ込めたモノ(者含む)を見世物?にしているサーカス団』程度のものだったのです。
 ねじ曲がってる。
 『純愛』って書いてあったから、なるべく純粋にしようとおもって『地方の少年と少女の恋物語とかどう?』と伝えた結果が↑のストーリーです。

 でもまぁ、
 『黒いでしょ?』
 『美しいでしょ(氷とか鏡とかてきに)?』
 『切ないでしょ(片思い的に)?』
 『パンドラだし、この程度のあくあっていいんでない?』
 といわれると…

 そしてそこから話していって、
 寒村の風習で一妻多夫がまかり通ってる村で少女は複数のお婿さんがいるのがおかしいと思ってなくて、独り占めしたいと思う少年のほうが村では異質。
 社交的ではない(とかの理由)で少年とはあんまり交流をもってなかった少女の恋愛対象からは少年がはずれていて、その価値観の違いをただす(?)ため、少女を鏡に閉じ込めて旅をするうちに…
 みたいな話を重ねているうちに、うーん、まぁ、そう、ね…と最終的には私も納得(?)しました。

 サーカスと鏡というモチーフが、公演にするときの美術や衣装に反映されると、パンドラっぽくてとても雰囲気がでるんじゃないかなぁと思う今日この頃です。


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次号も、お楽しみに。
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